Research

以下のような研究テーマに取り組んでいます。卒業生の研究一覧はこちらから。

データ指向大規模・高性能計算

最新のハードウェア技術を活用した、効率の良い計算手法の開発を目指しています。

計算機の主記憶に利用されるDRAMのアクセス速度は、近年のCPUと比較してます ますそのギャップが大きくなってきています。この問題は、いわゆる「メモリの 壁」として知られています。また、CPUがマルチコア化されるに従い、多くのデー タを複数のユーザで共有するプログラムでは、排他制御の効率化も重要となっています。

一方で、グラフィックプロセッサ(GPU)がプログラム可能となり、大量のデータ を簡略化された多くのプロセッサで並列処理することが可能となってきました。デー タベース処理にGPUを利用することが試みられていますが、GPUは数値計算を念頭 に設計されているため、多くの非数値演算処理、例えば文字列の処理への利用は工夫が必要です。

本研究では、マルチコアCPUやGPU、新しいメモリ技術等を利活用し、ソフトウェアやアルゴリズムの観点から、ハードウェアの観点から、ならびのこれらの協調により、大規模な計算を効率よく行うための手法を開発します。


ビッグデータのためのデータアクセス

ビッグデータをアプリケーションで利用するための、効率の良いデータアクセス技術の研究をしています。

近年、多様で巨大なデータ(ビッグデータ)の利用が注目されています。このようなデータは多くの計算機から構成されるクラウドストレージに蓄えられます。しかし、クラウドストレージは、莫大なデータを扱えるものの、アプリケーションやサービスからの効率的なデータアクセスには事前に入念な設計が必要となり、運用後に利用方法を変更するとデータアクセスが非効率となることも多々あります。

本研究では、新たなアプリケーションやサービスがクラウドストレージを利用し、想定していたデータアクセスとは異なる場合でも効率良くデータアクセスが行えるための技術を開発します。


情報推薦システム

膨大な情報の中からユーザが意図する情報を抽出することを目指しています。

例えば、ユーザの置かれている状況に応じて、その状況に応じた店や曲を推薦したり、宿泊料金と駅からの距離がバランスしているホテルを推薦したりすることを実現します。また、知識グラフなどの情報と情報、あるいは情報とユーザを関連付けるネットワーク構造を利用して推薦アイテムを選択することができます。本研究では、実用性を考えて、推薦アイテム選択の正確性や意外性だけでなく、実用的な時間で処理可能な計算方法についても考えていきます。